X線装置について

今回は医療機器の中で多くの先生が導入されるX線装置について選定ポイントを書きたいと思います。
X線装置メーカーは、大手3社があります。CR装置は、大手2社があります。X線装置は、まず電源容量が100Vと200Vの用意があります。内科であまりレントゲンを取らないのであれば100V用装置で十分かもしれません。
整形外科の場合は、床走行か天井走行、または透視機能付、昇降式などを選定します。
消化器内科の場合は、X線TV装置(透視装置)を導入する先生もいらっしゃいます。
CR装置は、レントゲン画像をモニター(ビュアー)に表示する為の装置で、デジタルカメラの様なものです。昔は、レントゲンフィルムを自動現像機で処理しておりましたが、暗室が必要になり、フィルムの保管場所が必要なため、最近では、CR装置を導入する先生が多いです。
CR装置でとりましたレントゲン画像は、DICOM画像サーバーへ保管をします。この画像サーバーには、内視鏡画像や超音波画像等も保管が可能です。
X線装置とCR装置の選定については、メーカーによる性能の大きな違いはありませんので、見積比較をして安いメーカーを選ばれて問題はないかと思います。
注意したい点は、X線装置は管球(X線を出すもの)が切れない限り、買換えをあまりしない装置の一つで、導入するときは将来を考慮して設置位置をよく検討する必要があります。胸部撮影台と寝台撮影台の位置を考え、車椅子で入室可能かどうかなどを検討します。
整形外科の場合は、X線室に骨密度装置を設置する場合が考えられます。この場合も設置位置をよく検討することが必要です。開業時に導入しない場合は、将来導入するためのスペース、電源を検討しましょう。
CR装置は、レントゲン画像を診るモニターサイズや画素、カラーか白黒を選びます。メーカーへお願いすれば数種類のモニターを用意してくれますので、レントゲン診断可能なレベルはどれかを検討します。
そして、モニター設置場所の検討をします。2診体制やリハビリ室のモニター設置等を検討します。
医療機器の選定には、多くのメーカーへデモ依頼や見積依頼や設置位置、電源、LAN等々の打合せ手間と時間が掛かり大変な作業になります。できれば信頼できる医療機器ディーラーへお願いしてメーカーからの窓口役をしてもらうことが良いかと思います。
次回からは、診療科目別に医療機器選定ポイントを書きたいと思います。
耳の大きな医療機営業マン

2012-12-28