診療科目別の場所探し 耳鼻科編

前回よりコンサルタント吉岡が新しいシリーズをはじめたので乗っかってみようと思います。
競合機関の多い内科や歯科とは逆に競合機関が比較的少なく、今や国民病と言われる花粉症での需要も高い耳鼻科の開業の場所探しは他の診療科目と比べると探しやすいと言えると思います。
とは言え診療単科が低く、花粉症や風邪のシーズン以外、特に夏場は閑散期になりますので、過度の投資や高額な固定費(賃料等)が掛かる地域での開業ですと夏場に干上がりかねませんので、やはり地域や物件の条件などはしっかり注意しなければなりません。
特色としましては耳が聞こえにくくなった高齢者の患者さんもいらっしゃいますが、流行っている耳鼻科は揃って子供が患者層の中心となっているクリニックのようですので、若い住民層の多い地域や、大型の新築マンション計画があるようなロケーション、幼稚園、小学校との連携がとりやすい立地などはお勧めです。
もちろん競合機関が少ないに越した事はないですし、小児科とバッティングする部分も多いですので、そのあたりもチェックできるとベストだと思います。
地域にもよりますが、駐車場がとれないまでも、自転車やベビーカーで来院する母子が多く見うけられますので、駐輪スペースやベビーカーの置き場所は予め想定しておきたいところです。
また場所探しとは少しずれますが、診療単価が低い事を考慮すると、効率の良い流れで診療できるレイアウトは経営にも影響する重要なポイントになりますので、時間の許す限り熟考し、できれば経験豊かな設計士やコンサルタントのアドバイスを取り入れたいところです。
今はまだ都心部でも耳鼻科の穴場地域は複数ありますが、近年の開業ブームでそういった地域での新規オープンが相次ぎ、年々難しくなっている現実もございます。まったく急かすつもりはありませんが、ある程度希望地域の目処があるようでしたら、後々の長いクリニック生活を考え早めに決断するという方法もあるのではないかと個人的には思っております。
コンサルタント碇

2011-06-30