内覧会

役所への申請やスタッフの研修など開院1ヶ月前は準備で色々と忙しい日々になりますが、準備の中でもクライマックスに訪れる催し物として内覧会があります。
大まかに内覧会は、お世話になった先輩方や親族、業者へのお礼を兼ねた医院のお披露目と、今後患者さんとなる地域の方々へのご挨拶を兼ねた院内の見学会の二つに分かれると思います。もしくは両方ともやる先生もおられます。
内覧会を行われない先生方々もおりますが、近年お手伝いをした医院の状況を見ていますと開院直前に地域の方へご挨拶を兼ねた内覧会をされる先生が多くなってきている様です。
一般的な流れとして、開院前に一度だけ認められている新聞の折込広告やポスティングにて開院のお知らせとともに内覧会の告知を行います。これは一般企業とは異なり医療機関は広告の規制がありますので、唯一できる開院前の事前告知(医療法第6条の5第1項第8号「病院又は診療所の管理又は運営に関する事項」)になりますので、ぜひ利用したいところです。
やり方としましては当日来院された地域の方々を、まずスタッフがご案内します。その時に元気に挨拶をするよう指導しておくと印象も良い様です。院内の雰囲気や医療機器・設備の説明をして、最後に診察室にて院長の挨拶をする形がスムーズな流れになるかと思います。
新しい医院に興味を持ってお越し頂く健康な方もおられますが、持病を持ってお越しになる方も多数おられますので、院長の挨拶時に相談会として話を聞くことも先生自身をアピールする絶好の機会になります。中にはお話し好きの方もおられますので、一人に長い時間を割いてしまいますと、せっかくお越し頂いた全ての方にご挨拶ができなくなってしまう事にもなりかねませんので、その際には開院後に来院して頂く様に予約をしてもらう方法もあります。
帰り際に飲み物やボールペン、医院のノベルティーグッツをお渡ししているクリニックも多い様です。最近では医院のロゴマークの入ったエコバッグや冷蔵庫に付く様なマグネット等、生活に活用される様なグッツが流行っている様です。
来院された方にお話を聞いても、好評で『近所の人に良い先生だったと話しておくわ』などの声を多く聞きます。
内覧会に限ったことではございませんが、ホスピタル(病院)の語源であるホスピタリティの精神で来院された方に喜んでもらえる様、笑顔でおもてなすことが成功の秘訣になります。ただし帰り際に『またのお越しをお待ちしております』と言わない様に気を付けましょう。
コンサルタント吉岡

2009-06-30