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■クリニック・医院開業のコンサルタントのコラム【関係各所への申請】

関係各所への申請

役所への届出・申請

今回は役所への届出・申請といたしまして、Nステージの吉岡がお届けいたします。
診療所を開設するためには、必ず行う作業として役所への手続きがあります。
その手続きには、新規開設の時だけでなく、診療所の相続や承継等によっても提出書類が異なり、また個人と法人とでは届出になるのか許可申請になるのかなどの違いや、都道府県によっては相談窓口と申請窓口が違っていたり、届出・申請時期のタイミングも様々です。
もちろん、標榜科目や診療内容によっては届出・申請の必要な種類も変わってきます。(保険医療機関指定申請、生活保護指定医療機関、電子化加算など・・・)
各々の届出、申請によって細かいポイントがありますが、今回は数多くのお手伝いを通じて全体的に感じたことを書きたいと思います。
まず、どの手続きに対しても窓口の担当者は法規やガイドラインに基づいて進めていることになります。ただ、法規やガイドラインは必要以上に細かく明記がされていないため、担当者も必要以上のアドバスや助言をしてくれない事が多々あります。(このコラムを役所の方も読んでくださっているかもしれませんので、決して全ての方がという訳ではなく、なかには親切な方もいることを追記させて下さい。)
その逆に、経験を重ねていても予測不能な指導を受けることもあります。ウソの様な話ですが、今まで別の地域では指導されなかったのに、ある地域では保健所から院内の室名プレートについて、「X線室」では患者さんが”バツ線室”と読み違えることがあるので、「エックス線室」と変更する様に指導されたこと等もあります。
このほかにも書類の書き方や院内のレイアウト配置など、地域や担当者が変われば考え方や指導内容が変わってくる場合があり、これまでの事例が通用しないこともあります。
そこで私の場合は、常に心掛けていることとして、少しでも分からないことや問題点が生じた場合には、その場で担当者へ確認や解決方法を教えてもらう様にしております。
個人で開設をする場合、保健所への開設届の提出は届出事業になりますので義務ではありませんが、可能な限り事前に相談をすることも後のトラブル回避になるかと思います。地域によっては、担当者によって見解の違いがあることも考えられますので、相談をした担当者の名前もしっかり確認することもお勧め致します。
役所とはいえ相手も人間ですので、同じ部署でも様々な担当者がいます。変な事を言いそうな人が担当になってしまうと地雷を踏んでしまう事になりますので、私の場合は何度も足を運び結婚相手を選ぶ以上に相性の良さそうな人を探しております。
診療所が存続する限り、役所とのお付き合いは続きます。地域の役所となれば、場合によっては協力者となりますので、良好な関係を築けることが地域医療の第一歩かと思います。
次回は新規開設の手続きについて書きたいと思います。
コンサルタント 吉岡
【2009/03/31】

役所への届出・申請2

前回に引き続き、Nステージの吉岡がお届けいたします。
新しく医院を開業するためには、医療法第8条で開設日より10日以内に届け出なければならないとなっておりますので、まず保健所(地域によっては保健福祉事務所や福祉保健センター)へ開設届を出す必要があります。その後、保険診療を行う医院につきましては、以前は地方社会保険事務局(事務所)に提出しておりましたが、現在は地方厚生(支)局へ保険医療機関の指定(保険医の登録)の申請を行う事になります。
保険診療の開始指定日につきましては、原則として各月1日付けとなっており申請締め切り日も地域によって違いますので、開業地が決まった時点でその地域の申請スケジュールをご確認された方がよろしいかと思います。
例えば東京都の場合、保健所へ開設届を提出してから保険診療の開始指定日まで約1ヶ月も必要となります。以前、薬品卸業者の方から聞いた話では、開業スケジュールに余裕がなかったために申請締め切りに間に合わず、開業が1ヶ月遅れてしまい無収入の生活を余儀なくされた先生がいるとお聞きしたことがあります。このコラムを読んでくださった先生方々に関しましては、開業前にこの様な不幸が訪れないことを願っております。
さて、新規開設の場合は直前まで病院などでご勤務をされている先生が多いかと思います。保健所へ開設届を提出する時点で、医院の開設者・管理者となっておりますので、他で勤務を継続する場合には、病院などの勤務時間と医院の診療時間が重ならないことや、保健所によっては勤務先の承諾書が必要になってきます。特に公立病院にご勤務されている場合には、公務員の兼業禁止規定に抵触する可能性がありますので、開設日には病院を退職していなければならない事になります。
よく勘違いしやすいのは、一般的に言う保険診療が開始できる”開業日”と、開設届の記入欄にある”開設日”とは違いますので、その点も十分ご注意下さい。
なお、勤務地と開業地が違う都道府県の場合、保険医登録票の異動手続きが必要になる場合がございます。その点も地方厚生(支)局へ事前に確認することをお勧めいたします。
いままで多くの新規開設の手続きをお手伝いをしてきまして、色々な経験をしました。決して、ある知事さんのように行政システムを批判するつもりではないのですが、ガイドラインが曖昧なのか都道府県、市区町村、担当者によって指導内容や見解が大きく違うことがあります。
私が経験をした例では内装の構造設備に関して、ある地域で了解を得られた事も同一県内の別地域では「うちの保健所のやり方でやらせて頂きます。」と言われて了解が得られなかった事もあ ります。今まで経験をした事を出来るだけ多く書きたいと思いますがあまりにも多岐にわたりポイントがありますので、内装レイアウトがある程度決まった時点で保健所へ事前相談に行き、レイアウト図面を見てもらうのと同時に申請書類の書き方を教えてもらうのがよろしいかと思います。どの様な指導が出てくるか分かりませんので、可能でしたら経験のある方にお願いをして代理で行ってもらうのもスムーズに進めるポイントになるのではないでしょうか。
コンサルタント 吉岡
【2009/04/30】

役所への届出・申請3


前回に引き続き、Nステージの吉岡がお届けいたします。
多くの先生をお手伝いしていますと、大学・病院を辞められて新規に医院を開業する先生だけではなく、色々なケースでお手伝いを携わることがございます。
医院の移転や、親族・第三者への医院承継、医療法人化など・・・医院で患者さんを診ながら並行して手続きを行わなければならないケースも多く、役所への届出・申請も新規開業より二倍以上の手間が掛かると言われています。
簡単にご説明をしますと、書類上では一度閉院(廃止)をして、新たに開院(開設)をすることになり、医療法人の場合には事前に医療法人定款の変更認可申請と法人登記、開設届を提出する前に診療所使用許可申請が必要になってきます。この他にも厚生局への申請や、医院によっては施設基準や生活保護法等指定医療機関、感染症指定医療機関、被爆者一般疾病医療機関、麻薬施用者免許などの諸手続きが絡んできます。
レントゲンを設置している医院の場合は、継続して使用する場合でも廃止届を提出して、改めて線量測定と設置届が必要になってきますので注意が必要です。
役所への届出・申請の時期は、時として急を要する場合もあり、以前お手伝いをした先生の中には、慌てた声で役所申請・手続きを至急お願いしたいという旨のご依頼を受けたこともございます。
その先生の場合は医療法人で、近くに診療所を移転する計画で会計事務所が保健所関連の手続きを進めておりました。
当時は保険医療機関の指定申請が社会保険事務局(所)だったため、先生も「社保」の手続きもお願いをしていたそうです。ただ会計事務所は「社保」と聞いて、診療所スタッフの年金や医療保険などの社会保険制度の事だと勘違いをしており、保険医療機関の指定申請の手続きはまったく考えていなかったようで、急遽私がお手伝いをしたことがありました。
幸いにもご依頼を頂いた時期が移転直後だったため大きな損害は出ませんでしたが、このまま気付かず診察を続けてしまったていたと考えると今でも背筋が凍る思いです。
ただ、平成20年10月1日より社会保険庁の組織改革に伴いまして保険医療機関の指定申請が、厚生労働省の地方厚生局に業務が移管されましたので、この様な勘違いは起こらないかと思います。
色々と細かい事を書き連ねましたが、何事も準備をしっかりしていれば慌てる事も少ないと思います。
ひとつアドバイスをさせて頂きますと、役所などに事前に相談する事も出てくるでしょうから、役所がやっている時間帯に直接問い合わせ等に行けるように、平日の昼間一コマでも休診日をつくる事も大事かもしれません。
私どもも、お手伝いさせてもらった先生方からの、このようなご相談に適切に対応できるよう常々勉強しておかなければならないなと、このコラムを書きながら改めて再確認しました。
先生方の手続きや申請がスムーズに進む事を心よりお祈り致します。
コンサルタント 吉岡
【2009/05/31】

レセプト・オンライン請求

平成22年4月1日より、一部の例外を除いてレセプトの電子請求が義務化になります。
これから開業を予定されている先生も、どの様な設備を用意しておかなければいけないのかご心配かと思います。
審査支払機関のサイトをはじめ、多くのインターネットサイトで説明が掲載されておりますが専門的な知識がないと理解が難しい単語などもありますので、今回はこれから導入を考えている方へお役に立てれればと思い、一般的に必要な物を簡単にまとめてみたいと思います。
まず、審査支払機関へレセプトデータを送信するには、データを作成するレセコンまたは電子カルテが必要になります。
次にデータを送信するための専用パソコンを用意されることをお勧めします。普段から使われているパソコンと兼用でも構わないのですが、コンピュータウィルスなどによる情報漏洩のリスクが伴う可能性が出てきますので、個人情報保護の観点からは他の利用と分けたパソコンをご用意をして頂いたほうが安心かと思います。その他、ウィルス対策ソフトの導入もお勧めします。
パソコンの種類につきましては、多くのサイトで仕様が書いておりますので割愛させて頂きますが、電器量販店で安価で売られているもので問題ございません。
次にデータを送信するためのネットワーク回線の用意が必要になります。種類は下記の通りです。
@「ISDNダイヤルアップ接続方式」・・・
  FAX同様、審査支払機関に電話を掛けてデータを送信する形
A「IP-VPN接続方式」・・・
  審査支払機関との間に専用回線を設けるイメージ
B「インターネット(IPsec+IKE)接続方式」・・・
  インターネット網を利用して、審査支払機関との間にトンネルを作ってデータを送信するイメージ
電話とFAXで別の番号を持たれる医療機関で導入の多いISDNですが、@のメリットとしては、医療機関に既にISDNが導入されていれば初期投資が抑えられ、電話代が1分10.5円掛かりますが1,000件のデータ送信で1分前後で済みますので、3種類の回線の中で一番安価で送信できるかと思います。その他、外部からのアクセスができない構造になっておりますのでコンピュータウィルス等の脅威に対して安全性が高くなっております。しかし、オンライン請求のために新たに回線を敷くと初期工事費・月額基本使用料などが別途掛かってしまい、AとBの方式と月額費用が変わらなくなってしまうことと、通信速度が遅いためレセプト点検を行った際、時間と電話代が変動して掛かってきますので、月額費用が一定の方が安心と思われる方には不向きかもしれません。
AとBもメリットとしては月額費用が固定となっており、同じ回線を利用してインターネット接続ができることです。Aにつきましては現状NTTしか扱っていないのですがBは複数業者の組み合わせで契約をする必要がありますので、AとBでどちらの月額費用が安価になるかは選ばれる会社によって変わってきます。使用される環境によっては、利用できないネットワーク回線方式が出てきてしまったり、配線工事等の手間が発生する可能性もございます。
なお、地域によっては各医院からデータを集めて医師会がまとめて代行送信してくれるところもあり、レセコンまたは電子カルテの準備だけで済む場合もありますので、医師会への入会をご検討されている先生は、事前に確認をして頂くことをお勧めします。
コンサルタント吉岡
【2010/02/28】

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