医院開業物件 の紹介から開業までのコンサルタント Nステージ株式会社

■クリニック・医院開業のコンサルタントのコラム【開業地の選定】

開業地の選定

開業のスタイル(建築診療所)

さて今回は開業のスタイルについて書きたいと思います。土地を購入しクリニックを建築する。テナントを借りてビル診にする。立ち上がりの不安とコストを抑える為に継承案件で開業する。等々様々な開業のスタイルがあると思います。
まずは、その開業スタイルを確定してから取り掛かった方が効率的な動きが出来ます。
内科や整形外科のように患者層が比較的お年寄りが多く、また開業希望地が地方になると、建物から診療所の方が安心して来院できるという地域も多く、地方に行くほど車社会の傾向が強いので駐車場も必要になります。そこで問題になるのが資金計画です。もともとその土地を所有しているのであれば別ですが、土地購入からとなりますと、建築費も含めて一般のテナント開業の3倍〜5倍の資金が必要になります。
特に駅前や商業地域になると土地購入の資金が莫大になり、さすがに景気が上向きになったとは言え、新規開業でそれほどの借り入れをする事は難しく、また現実的に返済額も大きくなりますので、より慎重に検討しなければなりません。
そこで、別の方法として考えられるのが、土地を所有しているオーナーに土地を借りるという方法があります。見た目は建築診療所とかわりませんので地域に根付きやすく、必要資金を格段に抑える事ができます。ただ、テナント等に比べて物件が少なく、場合によってはオーナーを説得するところからになりますので手間と時間が掛かるという難点があります。また、土地は借地として比較的安くで借りれたとしても建築費が掛かってきますのでビル診よりは初期費用が掛かります。
ですが、建物がご自身の物で他のテナント等に気兼ねせず経営できるという魅力は大きいと思います。
私も農家の並ぶ幹線道路沿いを1件1件飛び込みで「土地の有効活用に興味はありませんか。」と言う触れ込みでまわった事がありますが、なかなか根気の要る作業でした。幸い、医療機関という事なら話を聞こう。というオーナーさんに巡り会え建物まで建ててもらった事もありますが、本当に幸運だったと思います。
次回はビル診について書こうと思います。
コンサルタント 碇
【2006/07/26】


開業のスタイル(ビル診)

都心を中心に最も主流となっているのがビルテナントを賃借しての開業となります。
理由としましては、資金面で土地の取得や建築費などの莫大な初期費用を抑える事ができ、もし万が一、個人事業主である先生に交通事故等不測の事態が起こったとしても、ご家族や保証人に対してのリスクを最小限にする事ができます。
(これから開業を検討しておられる先生に縁起でもない話をして恐縮ですが、考えておかなければならない大切な事だと思います。)
これまで勤務医だった先生が特に大学病院でのご勤務であれば自己資金がそれほど潤沢にあるとは限りませんので、この開業スタイルが主流となるのは当然といえば当然だと考えられます。
もちろんデメリットもあります。建物が自分の物ではありませんので、賃貸借契約書に則ったルールを守らなければなりません。
当然、他の賃借人にも迷惑を掛ける訳にもいきません。
オーナーさんとの良好な関係を維持する事も大切になります。
駅前など場所が良ければそれなりに高額な賃料を掛け捨ての形で支払い続けなければなりません。
ですが、やはり新規開業という事であればリスクは少なくと考える先生方が多いようです。
そこで将来は土地を購入し建築からの診療所を視野にいれ、地域を考え賃貸で開業し、その開業がうまくいった際に近隣の土地を取得し、移転するのも方法のひとつだと思います。
その頃には実績もつき良い条件で金融機関も相談に乗ってくれますし、なによりも患者さんの認知も進んでおりますので比較的安心して移転する事もできます。
このような方法も最初の開業がうまくいかなければ実現しませんので、目標の一つとして考えると良いかもしれませんね。
コンサルタント 碇
【2006/08/22】


開業のスタイル(継承物件)

今回は継承物件についてです。これまでの実績がありますので、ある程度の来院患者数が読める点から開業時の立ち上がりの不安がなく、内装工事費も最小限で抑える事ができ、場合によっては医療機器も揃っていたりと、いっけん理想的に思える継承物件での開業というスタイルですが、実際のところはなかなか難しい側面もあります。
まず、どういった理由でその医院が継承物件になったのかという点は大きなポイントです。経営不振の為という事であれば、その物件は考え直した方が良いと思います。別の医療法人の分院だったが雇っていた院長が辞めてしまい、次の院長の目処が立たずにという話もよくありますが、この場合は内装工事費や医療機器のリースの残金などを含めての権利金となっているケースが多いので、新規開業と比べても割高になってしまう事もあるようです。しかも今後、長くやっていく事を考えると既存の内装レイアウトがベースになりますので、先生の診療スタイルに合うかどうかというところも気になるところです。
またもう一つ大事なポイントとして、前医院が辞めてからの時間もよく調べなければならないところです。理想としては診療科目が同じであれば前医院が辞める前に診察に同席させてもらい患者さんの引継ぎをして、事前に役所等の手続きの調整をして診察日の空白期間を最小限にできれば良いのですが、何ヶ月も空白があると特に慢性疾患の患者さんは別の医療機関に流れてしまっていますので、新規開業とさほど変わらない広告費や運転資金を用意しなければなりません。もちろん先生自身が開業できるまでの時期に制限があるでしょうから、その期間も考慮しなければなりません。
他にも、雇っていたスタッフをどうするか。前医院(院長やご家族)との関係はどうなるか。それとは別に建物のオーナー(賃貸借契約や条件等も含めて)との関係はどうなのか。等など様々なしがらみをチェックしなければなりません。
もちろん、最初に書いたように理想的な継承開業をされた先生もおられますが、前述したようなしがらみを乗り越えていく覚悟がないまま継承物件ばかりを探していると、いざ話が具体的になってきて断念してしまうケースが大変多いようです。
先生の貴重な時間が無駄にならないように、開業スタイルは慎重に検討した上で方向を定めていかなければなりません。
コンサルタント 碇
【2006/09/18】


物件探しのポイント

開業へ向けての気持ちを含めた環境が整ってきた段階で、一番具体的に取り掛かりやすいのが物件探しだと思います。
インターネットの普及もあり、物件情報が溢れている状況ですから、比較的容易に物件情報は手に入れる事ができると思います。
ではどういった物件が開業に良い物件なのか。簡単に言ってしまうと人が多くて、競合機関が少ない地域である事が基本です。
よく「何が何でも駅前が良い!」と考えておられる先生方も多いのですが、その分競合機関も多く、賃料や人件費などの固定費用も高くなってしまうというリスクがある事も忘れてはいけません。実際に、これまでお手伝いしてきた先生方で立ち上がりも良く、比較的早い段階で医療法人化されたクリニックは意外と郊外での開業を選ばれた先生方が多いという事実もあります。もちろん集客能力の最も高い施設は駅ですので、看板等の視界性がよければ認知も早く、競合機関が少なければ駅周辺は魅力的な物件であると思います。あとは先生がやっていきたい診療スタイルと地域との兼ね合いを考慮する事も大事です。比較的、症状も軽く初診率が高い内容の患者さんを診ていきたいとお考えであれば、駅前などの人の流れが多い、目に付きやすい物件が良いと思いますが、慢性疾患や患者層が比較的高齢者の患者さんを地域に密着した形で診ていきたいのであれば、あまりゴミゴミしたところよりも、患者さんに通院しやすい環境の整った施設かを重視しなければならないと思います。
また、ある程度物件が絞れてきた際に忘れてはならないポイントとして、建物のオーナーが医療機関に対してご理解があるかどうか。簡単に言いますと先生の開業を応援してくれるかどうかという事は非常に大切なポイントだと思います。所有者が法人、特に大きい会社であればしょうがない部分もありますが、個人であれば色々な融通をして下さったり、当然その地域の有力者である可能性が高い訳ですから、ある意味クリニックの宣伝部長のような役割を果たしてくださる方もいらっしゃいます。当然そういった人間関係を築いていかなければならない努力も必要になりますので、初めてのご挨拶の時に菓子折りを持って行ったり、何かご商売をされているオーナーであれば逆に応援できる事を申し出たりといった気遣いは長い付き合いになる事を考えると必要だと思います。
我々も賃貸借契約の交渉をする際、「このオーナーさんは良い人だなー。」と感じた物件で先生が開業した時には、経営的にも順調にいっているクリニックが多い気がします。
次回は賃貸借契約書のチェックについて書きたいと思います。
コンサルタント 碇
【2006/10/27】


院外処方箋

開業を目指している先生方にお会いして開業地の希望をお聞きする際、賃料や階数の条件や人口や競合機関についての立地状況については構想をお持ちの先生方も多いのですが、お薬について考えていらっしゃる先生は意外と少ないように感じます。
話を詰めていきますと首都圏での開業において、薬価差もなく仕入れや保管のスペース、また調剤・投薬の手間を考えるとかなりの負担になりますので院外処方を望まれる先生方が多くなります。
患者さんにとってみれば、クリニックで受診し一緒に投薬してもらった方が待ち時間や(厳密に言うと)コスト面でも助かるのですが、処方箋を出されれば調剤薬局を探すしかありません。その際、近隣に薬局があれば患者さんの負担は軽くなると言えます。
「あのクリニックで診てもらうのはいいけど、薬局がなくて大変」というのではマイナスの評価になってしまいますので、開業地を選ぶ際、近隣の調剤薬局の状況もチェックしておきたいところです。もう少し掘り下げて言うと、せっかく綺麗な新しいクリニックができても近くの薬局はボロボロで薬剤師さんの愛想も悪く、おまけに先生とは違うニュアンスで薬の説明を受け薬の数を間違えられた。なんて事になっては先生やスタッフの皆さんの苦労も報われないというものです。基本的には調剤薬局を選ぶのは患者さんの自由意志な訳ですが近所に1件しかなければ多くの患者さんがその調剤薬局を利用すると考えられますし、長いお付き合いになる訳ですから重要項目として捉えておきたいところです。
逆に近隣に調剤薬局がない場合はどうするかという問題もあります。300m離れたところにあっても健常者の300mと気分のすぐれない方やお年寄りの300mとでは意味合いが変わってきます。患者さんの帰宅途中や自宅付近にあるのではと楽天的な考えもあるかもしれませんが、より利便性を求める患者さんには選ばれないクリニックになってしまう可能性もあります。
そのような際、我々のようなコンサルタント会社をうまく利用されると良いと思います。開業予定地近隣に調剤薬局が出店できそうなテナント物件を探したり、先生と相性の良さそうな薬局・薬剤師を紹介してくれるコンサルタント会社も多いと思います。そのような人脈やネットワーク、話の進め方はコンサルタント会社によっても違うでしょうからコンサルタント会社選びの際の指標にしても良いのではないでしょうか。ただテナント物件や売地・貸地が近隣にない場合にはどうしようもありませんので全て大丈夫という訳ではありません。
近年多く見受けられる医療ビルや医療モールの場合、他の科のクリニック(先生方)との相性等の問題もありますが、比較的しっかりとした調剤薬局が入っている事が多いですので、その部分のメリットは大きいと思います。
また近隣に競合機関が多くあるところで開業する場合は、あえて院内処方にする事で、先に述べました仕入れや保管スペース、人員や手間などのデメリットもありますが、患者さんに喜んでもらえる(選ばれる)クリニックとして差別化を計るという考えもあると思います。
今回は業界のグレーな部分に踏み込んだ話となり少々冷や汗が出てきましたので、このあたりにしておきたいと思います。
コンサルタント 碇
【2009/7/31】


郊外型の物件探し

先日、東京郊外で内科の開業をお手伝いをしまして、開業前の内覧会に200名以上の地域住民の方々にお越し頂き、地域住民の方から開業を喜ばれ大盛況で終わることができました。そこで今回は、都市部から離れた郊外での開業について書きたいと思います。
郊外は都市部と比較した場合に、バスや電車などの交通網が少なく、車で移動が欠かせなくなっていますので、物件探しの際には自動車で通院される方のことを重視する必要がでてきます。
では車で通院される患者さんに利用しやすい物件選びの条件を、私が物件を探すポイントを踏まえ幾つか挙げてみたいと思います。
第一に、物件に面している道路についてです。道路には大きく分けて、国道・産業道路などの幹線道路と、地域住民が通勤や買い物に利用する生活道路があります。
自動車利用客を対象とした物販や飲食店などは幹線道路での出店が多くみられますが、クリニックの場合は地元の人が利用する様な生活道路での開業が理想的と言えます。
一見、幹線道路の方が交通量も多いので良いかと思われがちですが、対象とする患者さんは生活道路を利用する地域の方々だからです。
また幹線道路で生活圏が遮断されないというメリットもあります。
しかし、物件が幹線道路にしかない地域もあります。その場合でも生活道路と幹線道路が交差する角地や、裏側が生活道路に面していれば物件の後ろに居住地域が構えていることになりますので、候補物件になるかと思います。
第二に、走っている自動車から確認できるかです。普段から交通手段として利用している自動車から見えないと、いざ病気になった時に医院があることを思い出せないと思います。
私達も物件を探す際には自動車に乗りながら空き物件を探す手法も取っており、簡単に見つかる物件ほど流行るというジンクスがあるくらいです。
もちろん医院の看板以上に建物自体が見えて、入りやすい雰囲気をアピールする必要もあります。
第三に、駐車場の出入りについてです。出入りがしやすい駐車場でなければ運転に自信がない方には敬遠されますし、また駐車スペースもゆったり取れるに越したことはありません。そこで意外なポイントとして、『右折で入りやすい』ことが重要になってきます。
具体的に右折で入りやすい理想の条件とは、物件の2面以上に道路が接している角地であることと、角地でない場合でも至近距離に信号があり車両が減速や途切れる場所になります。
実際、私の場合は下記の内容で物件を確認しております。物件に面している道路は時速50km/h以下で自動車が通行しているか。実際に車で走ってみてどれだけ認識できるか。 患者さんが多く来院する時間帯に実際に右折をしてみて入りやすいか。
検討されている物件がありましたら、この条件もひとつの参考にして頂けますと幸いです。
全ての条件が揃った理想な物件は容易に出会うことは難しいかと思いますが、結婚相手を見つけるのと同じ様に根気よく探してみては如何でしょうか。
コンサルタント吉岡
【2009/10/31】


診療モールの組み合わせ

近年、好立地の割に条件が安く、駐車場など共用設備の有効利用・相乗効果の期待から医療モール(ビル)で開業される先生方が一種のトレンドとして定着しつつあります。確かに地方なんかでポツンとクリニックがあるより、それなりの敷地・設備で構えた医療ビルの方が存在感があり認知されやすかったり、なにか体に変調をきたした患者さんの足が向きやすいという事はあると思います。
他にも調剤薬局が併設している場合が多く院外処方の問題がクリアされたり、電気容量などの設備が事前に確保されているような物件もありメリットが多いようです。
ただ開業地として選ぶ際にはいくつかの注意事項があります。特にすでにいくつか他の診療科目が開業している物件であれば尚更なのですが、内科、耳鼻科、小児科や、内科、整形外科、脳神経外科など外来の診療範囲において重複するケースがあり、そのあたりをどう考えるかという事は大事な事だと思います。厳密にいえば重複しない患者さんが多い訳ですから、それよりも色々なメリットの方が大きいと判断される場合も多いようですし、中には上記のような組み合わせだけの医療ビルでとても盛業されているケースもあります。
例えば同じ耳鼻科でも、急変などの事を考え是非小児科に入ってきて欲しいと考える先生もいらっしゃれば、患者さんの取り合いになるのでできれば避けてほしいと考える先生もいらっしゃいます。脳神経外科でも術後のアフターフォローにも力を入れたいのでリハビリ機器を多く入れている場合と、お年寄りが入りやすくなるし紹介できる整形外科に入ってほしいという場合では相性はまったく変わってくると思います。
総じて先に入るのであれば契約の際にでもオーナーにお願いしたり、場合によっては契約書に記載してもらっても良いと思いますし、後から入る場合は不動産屋さんや出店している調剤薬局などを通じて確認したり、直接伺いに行くという事も失礼ではないと思います。
中には比較的相性が良いとされる内科と眼科なんかでも、共用部分の掃除や駐車場の台数の使用比率が違うのに同じ金額はおかしい等と自己主張しあい、いがみあうような場合もありますので、競合するかどうかより共存できるかどうかという性格的な相性の方がよっぽど大事だと思わせる話を聞いた事もあります。
一度開業すると簡単には移転もできませんし、将来に渡ってのストレスになる場合もあります。また物件によっては大きなメリットを受け続けるというケースもありますので、まずはご自身に「共存共栄」という考えがしっくりくるかどうかを踏まえた上で判断される事をお勧め致します。
コンサルタント 碇
【2010/01/31】


医院継承について

ずいぶん以前に継承物件の注意点というようなコラムを書いた事がありますが、近年この医院継承を考えている医療機関、また継承を希望される先生方が増えてきているように感じます。
医院継承のリスクや注意点につきましては以前のコラムを参照して頂くとして、今回は具体的にどのように進めていくかについて書いてみたいと思います。
これまでやってこられた診療科目や来院患者数、テナントの場合は賃貸条件に通勤の便、継承金について等の問題がクリアできそうであれば、実際に見学に行ってドクターと面談する事になると思います。勿論、継承の理由が院長の急死や体調の問題などで同席できない場合もありますが、既存の医療機器や内装の状態などは実際に見てみないと使える物か使えない物かの判断は難しいと思います。
院長に面談できるようでしたら、お人柄や考え方に触れてみて相通じる物があるか確認しておきましょう。長くそこで開業されているようでしたら相対的に院長と相性が良い患者が多い訳ですから、開業してからの苦労に関わる大切な確認となります。また来院患者の特色やテナントであればオーナーとの関係、近隣の医療機関情報などの微妙なニュアンスの情報も継承後、多いに役に立つケースがあるようです。総じて開業してからの苦労話を引き出せると話も程よく盛り上がり、聞きたい情報が聞きやすいように思います。場合によってはこの面談時の印象で「あの先生に是非継いでもらいたい」という事で頼みもしないのに継承金の大幅な減額を打診されたケースもありますので侮れません。
その継承金という物も相場がありそうでありませんので、ご自身の価値基準での判断で良いと思います。ただあまり継承する方から減額の要求ばかりしてしまうと、継承時に一番大切な信頼関係が築けなくなってしまいますので程々にしておきたいところです。
継承する先生もその段階では他のところに勤務しているでしょうから、そこを辞める段取りを取って退路を断つように、譲る医院の方も他からの継承希望者の話をお断りする訳ですから、双方に大きなリスクが発生してしまいますので、双方の相性、条件があうようであれば契約書を交わしお互いのリスクを軽減させる必要があります。テナントでの継承であれば同時期に賃貸借契約も結ぶ必要があります。実際の契約期間(継承者の賃料発生)は継承時からになりますが、その1〜2ヶ月前に契約する事はまったく問題ありません。先生同士の話がまとまっても、オーナーが別の方には貸さないと言ってしまえば話自体がなくなってしまいますので、早い段階でオーナーに事情を話し理解してもらっておく事が大切になります。この時の賃貸借契約条件が以前の物と同じ物になるよう院長にも協力してもらいたいところです。
次回は医院継承の契約書について詳しく書いてみたいと思います。
コンサルタント 碇
【2010/06/30】


医院継承について2

今回は医院継承における継承元との契約書について書いてみたいと思います。 立地や来院患者数などの条件に納得し継承元との話がまとまるようであれば、継承金など金銭面の事もありますので後々トラブルにならないよう契約書を交わしておく必要があると思います。
基本的な考えとしては『通院している患者さんの治療を継続する社会的責任』という大義名分が目的となりますので、継承ドクター、継承元ともに相応の責任を負うものとする旨を明記すると良いと思います。
また継承するという事はその医院の開設者、管理者になるという事になりますので、基本的に勤務している病院を退職する事になると思います。当然勤務先の病院も「わかりました。明日から来なくて結構です。」という訳にはいかないでしょうし、できるだけ円満に退職する為にはある程度の期間が必要になると思います。これらの時期の問題も継承元と事前に話し合い、いつから継承するのかという事をしっかり決めておく必要があります。
当然、勤務先に退職を認めてもらった後に「やっぱり辞めるのやめます。」という訳にもいかないでしょうから、継承ドクターとしてはリスクがあります。同じように契約を結んだからには継承元としても他から来ている話やその後問い合わせのあった継承希望者にお断りをするというリスクを負ってもらう訳ですので、契約締結時に継承金の3分の1から半額くらいの手付金を支払うような内容にすると良いと思います。残りの残額は継承が無事終了し新しい医院のスタートを迎えた段階で支払うようにすると良いと思われます。ここで双方のリスクを軽減する為に契約締結から継承に至るまでに双方の一方的な都合で契約が解除される場合は、手付金の返金または没収の他、ある程度の違約金を解除した側が支払うよう設定しておく事をお勧めします。
他にも電気・水道・ガス・ネット回線等の公共料金や特に電話番号は継承元にも手続き上、協力してもらわなければ話が進みませんし、近年ではロゴマークやHPの取扱なども権利の主体が継承元にあるのかを確認した上で契約書に明記てもらった方が良いと思われます。
また医療機器等のリースが残っている場合は完済してもらうか、リースの継承という事も可能ですので物と金額を限定してリース会社に確認する必要があります。
継続雇用が条件かどうかにもよりますが従業員を正職員として雇用している場合は注意が必要です。継続雇用する場合は条件が同じであれば比較的問題は少ないのですが、継承するドクターの考えなどで解雇もしくはパートでの再就職となると継承元の責任で対処してもらう必要が出てきます。
個人医院から個人医院として継承する場合は手続き上、医療機関の廃止→新医療機関の開設という事になりますので債務や責任を区分しやすいのですが、医療法人ごとの継承となりますと経理上の債務や患者さんとのトラブルなどが後々発覚するという可能性がありますので事前に充分チェックした上で、原因が継承元の医院にある場合は遡ってその責任は継承元の医院にあるという文面を入れてもらう必要があります。
こうやって羅列していくと医院継承も思った程楽ではない事をご理解して頂けるのではないかと思います。
継承したつもりでも、金額を支払ったあとに近所のもっといい場所に継承元のドクターが開業するという詐欺がないとも限りません。そういった事がないよう継承元と信頼関係を結びしっかりとした契約書を作成、もしくは充分に用心したチェックをする必要があります。
コンサルタント 碇
【2010/07/31】

医院継承について3

今回は順調に話が進み、継承時にかかわってくる役所の手続きについて書きたいと思います。
医院継承の一番のメリットは何と言っても患者さんがある程度ついた状態でスタートが切れる事にありますが、役所の手続きを間違って1ヶ月間保険診療ができない!って事にならないよう充分に注意が必要です。
個人の医院を個人が継承する事を前提にしますと、医院継承と言いましても開設者・管理者が代わるという事は手続き的には医院の廃止→開設という流れになります。
まずは保健所の方に廃止届、開設届を提出します。こちらは届出事業ですので各々廃止、開設してから10日以内に提出する。という事になっておりますが、その後の保険診療をする為の厚生局への指定申請の提出の兼ね合いから、開設届の副本や証明書をすみやかに貰える様、担当官と事前に手順や流れなどを確認しておく事をお勧めします。
レントゲン機器のある医院を継承する場合は機器をそのまま使用する場合にも、エックス線の廃止届→備え付け届が必要となり、比較的新しいレントゲンであっても再度、線量測定の証明が必要になりますので、事前に依頼して手元に届くよう段取りをしておかなければなりません。
廃止・開設届を提出し、無事に副本か証明書を受理できれば次に厚生局へ保険診療をする為の指定申請を提出する事になります。注意点としましては保険医の登録が他府県になっている場合は事前に管轄の厚生局へ変更の手続きをとっておく必要があります。
また保険診療を継続して行う為に指定申請の中に遡及の有無という項目があり重要なポイントとなります。これは地域によっては提出から1ヶ月以上要する保険医療機関の登録を特別な事情と患者さんの保険診療を継続して行う事ができるようにするという名目で未登録の状態であっても保険診療として遡って請求できるという医院継承の肝となる大事な項目となります。
特別な事情として他にも近所への移転の時などでも同じような手続きが必要となります。こちらの場合は移転先の距離(原則2km以内)などによって認められないケースもありますので事前の確認が不可欠です。
継承の時期が選べるようであれば月の途中の切り替えだと保険請求が2箇所からとなり、多少面倒ですので月末月初での継承がお勧めです。
これらはあくまでも社保と国保の手続きになりますので、医院で他に生活保護などの指定や夜間早朝等加算や明細書発行体制等加算などの施設基準をとる場合は保険医療機関コードが出た後に手続きが必要になりますので事前に管轄の窓口に対処方法を確認しておいた方が良いと思います。
今回は一般的な流れを書きましたが、地域の保健所や厚生局によって立ち入り検査に来る来ない、多少のスケジュールのズレ、必要書類の免除などありますので、事前に確認をして充分に準備したいところです。
コンサルタント 碇
【2010/08/31】

医院継承について4

今回は医院継承時のオープンの仕方について書いてみたいと思います。
医院継承には様々な理由によって行われます。継承元の先生の体調不良や高齢、病気や怪我、時には急死。家庭の事情や遠方への移転。もう充分に開業医としての責務を果し資産も残したので、国境なき医師団に参加しボランティアとして頑張ってきます。という神様のような先生もいらっしゃいました。また継承される先生にも時期などをはじめ様々な状況や条件があり、双方の歩み寄りによって医院継承が実現する事になります。
同じようにオープンの仕方も双方の事情により色々なケースがあります。比較的しっかりと患者さんの引継ぎができ、スタッフなどもそのまま雇用する事ができたり、医院の名前もそのままであまり事を大きくせずにこっそり継承を果すケースや、診療科目の変更があったり、スタッフも一新、名称も変更が必要な場合などもあります。特に後者の場合で諸事情により診療期間に空白があいた場合などは継承して開院した事を地域の皆様、特にこれまで来院された患者さんに認知してもらう必要があります。診てもらう為に来院したけど閉まっていたという様な経験をさせてしまっていたとしたら、一度離れてしまった患者さんを呼び戻すのはなかなか大変なものです。そういった場合は新規開業と同じように新聞の折込チラシでの広告が一度だけですが許されておりますし、既存医院の来院データから医院継承のご挨拶をダイレクトメールするという、より積極的な手法も考えられます。特別な医療機器を導入する場合などは内覧会を開催するケースもあります。
継承元ともよく相談し、継承時の良いスタートが切れるようにしたいところですね。
コンサルタント 碇
【2010/09/30】

診療圏調査の見方

開業地を決定する際にデータ的な裏付けの確認をするものとして診療圏調査報告書というものがあります。
開業コンサルや薬の卸、最近では機械メーカーやリース、金融機関までも作成しているところがありますので開業を誰かに相談すると一度は目にする事になると思います。
最終的には1日の来院患者数を予想する物がほとんどのようです。
内容としましては予定地を中心に来院の期待できる範囲の人口を算出し、厚生省が都道府県毎に発表している疾患数から先生が標榜される項目を抜粋し、範囲内にある競合機関数に先生が開業した場合のプラス1の数で割って、一日の来院患者数を算出するものとなります。
競合機関の詳細データ、院長の出身大学や年齢、来院患者数、後継者の有無から、年齢別の人口構成まで調べ上げているような細かい報告書から、5〜6年前の人口データや中心地がずれているような大雑把な物も見た事があります。
ただ気をつけなければならない点としまして、あくまでも机上のデータである点と、作成する私どもが言っては実も蓋もないのですが、作成者(社)の匙加減で大きく数値が変わってくる事があります。特にその物件で開業を決めてもらうとメリットがある業者さんが作成する物は、都合の良いエリアや解釈を用い、かなり主観に満ちた報告書になりがちなようですので、一目見て数値を鵜呑みにするのではなく、おかしなところがないかチェックできるくらいにはなりたいところです。また作成者に質問して説明がシドロモドロになるようであれば残念ですがその報告書をあてにするのはかなり危険であると言わざるをえないと思います。
弁護する訳ではないですが、ロケーションの良い目立つ物件も、その10mと離れていない一方通行の裏路地の地下の物件でも、主観を除外して計算すると予想来院数は同じ数値になってしまいますので、あくまでもその地域の需要度として他の地域の物件と比較する際の参考値程度に留めておいた方が良いかもしれません。
本当に開業地を決定するかどうかの判断をする時には、診察予定の平日の時間帯に実際に見に行ったり、地域住民の情報を聞き込んだ方がよほど現実的な実情が判ると思いますし、本当の意味での診療圏調査だと思います。
コンサルタント 碇
【2010/10/31】

診療科目別の場所探し

開業地を探す際、どの診療科目でも共通した物件探しのポイントはありますが、診療科目により年齢層などの特色もありますので、今回から診療科目別にみた物件探しのポイントについて書いていこうと思います。
まずは内科について書きたいと思います。
内科の物件探しでは、他の診療科目に比べて競合となるクリニックの多さが特徴的だと言えます。循環器や消化器、呼吸器、神経科に外科の先生方も開業する際には、内科として開業するケースが多くなりますので、必然的に内科クリニックが多くなります。大規模都市の駅周辺になれば半径500m圏内に10件以上の内科が開業していることはよくある事です。
競合機関が多い地域で開業するときには、専門性を高めたアピールで差別化を図ったり、また郊外で競合の少ない地域での開業の場合は、よろずクリニックとして間口を広げた地域医療を行ったほうがニーズに合っているように思います。
実際に経営的に患者さんがつくまでに時間が掛かるという話をよく聞きますので、ついつい人口の多い都市圏での場所探しに陥りがちですが、都市圏は人口が密集しておりますが競合も多いため、診療圏の範囲が狭くなってしまい、結果的に患者さんが定着するまでに時間が掛かってしまうのが現状です。生活行動範囲も広く競合も少ない郊外の方が需要と供給のバランスが良いケースを数多く見てきましたので、特に内科では郊外での開業がお勧めではないかと感じております。
もちろん物件探しでは、各先生の診療方針や前勤務地の関係などにより一概に言えない部分もありますので、ひとつの考え方として参考にして頂ければ幸いです。
ご自身や家族、お子さんの通学などの理由で都市圏での開業を決めた場合には、クリニックの休診日に他病医院で、夜間当直のバイトをしたりして立ち上がるまでの時間をしのぐという方法を選ばれる先生方もおられます。
立ち上がるまでに時間が掛かるのが特徴の内科ですが、診療単価が高いため立ち上がってからの経営が一番安定するのも内科です。
先生ご自身の考えをよくまとめて、しっかりと開業地域を選ばれることをお勧めします。
コンサルタント吉岡
【2011/5/31】

診療科目別の場所探し 耳鼻科編

前回よりコンサルタント吉岡が新しいシリーズをはじめたので乗っかってみようと思います。
競合機関の多い内科や歯科とは逆に競合機関が比較的少なく、今や国民病と言われる花粉症での需要も高い耳鼻科の開業の場所探しは他の診療科目と比べると探しやすいと言えると思います。
とは言え診療単価が低く、花粉症や風邪のシーズン以外、特に夏場は閑散期になりますので、過度の投資や高額な固定費(賃料等)が掛かる地域での開業ですと夏場に干上がりかねませんので、やはり地域や物件の条件などはしっかり注意しなければなりません。
特色としましては耳が聞こえにくくなった高齢者の患者さんもいらっしゃいますが、流行っている耳鼻科は揃って子供が患者層の中心となっているクリニックのようですので、若い住民層の多い地域や、大型の新築マンション計画があるようなロケーション、幼稚園、小学校との連携がとりやすい立地などはお勧めです。
もちろん競合機関が少ないに越した事はないですし、小児科とバッティングする部分も多いですので、そのあたりもチェックできるとベストだと思います。
地域にもよりますが、駐車場がとれないまでも、自転車やベビーカーで来院する母子が多く見うけられますので、駐輪スペースやベビーカーの置き場所は予め想定しておきたいところです。
また場所探しとは少しずれますが、診療単価が低い事を考慮すると、効率の良い流れで診療できるレイアウトは経営にも影響する重要なポイントになりますので、時間の許す限り熟考し、できれば経験豊かな設計士やコンサルタントのアドバイスを取り入れたいところです。
今はまだ都心部でも耳鼻科の穴場地域は複数ありますが、近年の開業ブームでそういった地域での新規オープンが相次ぎ、年々難しくなっている現実もございます。まったく急かすつもりはありませんが、ある程度希望地域の目処があるようでしたら、後々の長いクリニック生活を考え早めに決断するという方法もあるのではないかと個人的には思っております。
コンサルタント碇
【2011/6/30】

診療科目別の場所探し 整形外科編

私の足が短いせいか、よく転んでお世話になっている診療科目なのですが、骨や関節、筋肉等に関わる疾患が対象となり、スポーツ経験者や特に高齢者の患者層が多い診療科目であることが特色といえます。
スポーツ整形のように専門性を高めたクリニックでは、遠方からも通院するケースもありますが、一般的には患者の通院範囲も狭く自宅から来院するケースが多いようですので、居住人口のある地域の方が集患しやすい立地と言えるでしょう。
物件については、他の診療科目と大きく異なる点としてリハビリテーション施設の存在があります。
お手伝いをしたクリニックの多くが運動器リハビリテーション科(T)〜(V)の算定できる施設にしており、施設基準のひとつに45平方メートル以上のリハビリテーション室を設けることが条件となっております。
今まで開業に携わったクリニックを見てますと、施設基準を満たすため受付・待合室、診察室などを含めたクリニック全体で、最低でも130平方メール以上は必要としておりました。
物件の形やスタッフルームや院長室を別の場所に設けるなどレイアウトによって多少の前後はあるかと思いますが、この数字に近い面積の場合には、不動産契約の前に事前に図面を引かれることをお勧めします。
その他、レントゲンやリハビリテーション機器など、電力容量が必要とされる診療科目でもありますので、その物件の許容電力を事前に調査するのもチェックポイントになります。
また、当然ながら足腰の悪い患者が多いのでバリアフリーについても考える必要が出てきます。公道に面した1階の立地が理想ですが、賃料の問題などさまざまな理由で2階以上になるケースもよくあります。その際には建物入口からクリニック入口までの段差の有無や、車椅子の入ることのできるエレベータが設置されているかなど確認も必要になってきます。
最後に、これは私個人の物件探し方でもありますが、コンビニエンスストアは1階で面積的にも電気容量的にも整形外科と類似した設備のところが多く、物件前に駐車場も確保されていることろもあります。
昨今は競合店が増えすぎて閉店を余儀なくされるところも出てきておりますので、閉店をしたコンビニがないか探してみるのもひとつの方法だと思っております。
古くから栄えている町など小さな建物が並ぶ地域でもコンビニはありますので、ひとつの考え方として参考にして頂ければ幸いです。
コンサルタント吉岡
【2011/7/31】

診療科目別の場所探し 眼科編

今回は眼科について。一括りに眼科と申しましても一般診療を中心とした診療か、コンタクトの患者さんを多くターゲットにするのか、はたまた白内障のオペの需要がある地域を探すのか等々「先生がどのような診療スタイルで開業したいのか。」によってその場所探しが大きく異なってくるのが眼科の特徴であると思います。
一般診療を中心とした地域に根ざした診療をやっていきたいのであれば周りの競合機関や人口、ロケーションなどは以前書いた他科の場所探しと共通する事が多いのですが、ひとつ具体的な狙い目としては内科や整形外科が盛業しているクリニックビルで、まだ眼科が入っていないテナントが通勤圏内でないかを探してみては如何でしょうか。
内科や整形外科とは対象となる患者の年齢層が重複する上に、糖尿病の毛のある患者さんを連携のとれる眼科に紹介したいと考えておられる内科の先生がとても多いようで、診診連携が取れるようなクリニックが盛業しているクリニックビルであれば、ある程度の立ち上がりと継続的な紹介も期待できます。昨今の開業ブームに便乗してクリニックビル・モールはずいぶん増えましたが、内科・歯科・薬局など比較的決まりやすい診療科目しか出店しておらず、まだまだ空きテナントになっている物件が多く見受けられます。
そのような物件の中に眼科の開業に適した条件の物件はかなり多いように感じています。患者さんの認知が進んでいるというメリット以外にも駐車場が完備されていたり、上層階であっても車椅子でも入れるようなエレベーターなどの設備が整っていたりという物件が多いようです。ある程度、協調性が必要であるというデメリットもありますがメリットの方が大きいのではないかと思います。
コンタクトの患者さんを多く診たいという事であれば、やはり若者が多く集まるような商業地域で、ある程度競合が多い事を前提とした、より良いロケーションでの物件探しという事になると思いますが、眼鏡コンタクト店との関係や立場など煩わしい事も多いようで、先にそちらの方をすっきりさせてから具体的に動きだした方が良いようです。
オペを多くやるという事になりますと、どうしても患者さんの取り合いという事になりますので、オペをやっているクリニックとの位置関係に配慮しながらの物件探しという事になると思います。正直なところ東京・神奈川の都心部では飽和状態に近い状況ですので、ある程度地方も視野に入れ、そういった地域で開業する覚悟が必要であると思います。その覚悟ができればオペ室や回復室のなどの必要性から一般眼科の倍くらいの広さが必要な賃料や駐車場代も安価ですのでメリットもあります。ただ内装費は単純に高くなりますし、眼科オペ医療機器も高額ですので新規開業の場合は特に気を付けなければならないと思います。
ここに書いたのはあくまでも一般的な一部の例ですので、先生方独自の診療スタイルを見極める事こそが何よりも大切な事だと思います。
コンサルタント碇
【2011/8/31】

診療科目別の場所探し 小児科編

日本は少子高齢化社会とはいえ、都市部を中心に公園やショッピングセンターに子供があふれ、小児科が足りない地域がまだまだあります。
そこで今回は、私なりに小児科の開業地探しの方法を書いていきたいと思います。
場所探しをする際に、まずは子供に関係のある施設を調べます。保育園・幼稚園をはじめ、ベビー用品店や親子連れでよく利用されているファーストフード店やショッピングセンターのフードコーナーなど、実際に現地でベビーカーやチャイルドシートの付いた自転車がどれくらいあるか確認をしております。
もちろん、現時点で小児人口が多く競合も少なければ需要はあるのですが、子供が大きくなってしまうと対象患者から外れてしまうため、10年後も需要のある場所を選ばなくてはいけません。
ファミリー世帯が中心となっている公団・公社の住宅や社宅が集まっている地区など、人口の流入・流出のある地域か確認をしておいた方がよいでしょう。
また新築のマンション計画や再開発計画など新しい集合住宅の建築予定が、すなわち若い世代が入ってくる要素でもあります。
まだまだ人口増加の見込める地域か知るためにも、低層地域ではなく高い建物が建つ地域であるか調べるのもひとつの方法ではないでしょうか。
余談ですが、私は昼食に「M」マークのハンバーガー店を市場調査の一環だと思い好んで利用したため、いまでは体重が小児ではなく中年傾向にあります。皆さんもお気をつけ下さい。
コンサルタント吉岡
【2011/9/30】

診療科目別の場所探し 皮膚科編

今回は皮膚科について。保険を中心とした一般診療から、美容など自費診療をどれくらい取り入れていきたいのかによって探す地域や立地などが異なってくるのが皮膚科の特徴であると思います。
前者の一般診療を中心としたクリニックの場合ですとこれまでにも述べてきたような競合機関との立地の兼ね合いを中心に場所を探す事になると思います。勿論、住んでいる住民の人口は多いに越した事はありませんので、住民台帳などの統計資料も参考にしながらという事になりますが、美容を取り入れる場合には住んでいる世帯数を表す住民台帳より、オフィスや歓楽街など住んでいる世帯数が少なくても昼間人口の高い地域が良いと言われていますので参考にする資料を間違わないようにしなければなりません。
特に皮膚科の場合は清潔さや綺麗なイメージが重要になりますのでテナントの場合はビルの築年数やエレベーターまでの共用スペースなど細かいチェックを怠らないようにしたいところです。
また比較的、若い世代の方々が患者さんの中心になりますので、広告効果の高いロケーションかどうか、ホームページなどの宣伝戦略が展開しやすいかどうか等、複合的な視野が大事になると思います。時間があれば流行っている医院がどのようなロケーションで開業しているかなどを見学に行ってその感覚を掴むのも良い方法のひとつではないでしょうか。
コンサルタント碇
【2011/10/31】

診療科目別の場所探し 心療内科編

今回は心療内科について。育児や学校、習い事に会社、老後まで何かとストレス社会と言われる現代の社会情勢の中、うつ病が社会一般的に認知されてから急激にその需要と比例して心療内科・メンタルクリニックの数も増えてきました。
社会的に認められてきたとは言え、自宅近所のクリニックに通院する事に抵抗を感じる患者さんが多い事や、一度来院しても先生やクリニックとの相性によって受診するクリニックを変える人も多いという事がこの診療科目のひとつの特徴と言えると思います。
もちろん受診していただいた患者さんに病状が改善されるまでは、その後も通院して頂けるような経営努力は必要な事ですが、まずはクリニックに来院してもらわなければ始まりません。となりますとやはり駅からの距離や入りやすさという点が大事になってくる訳ですが、特に入りやすさについては、他科のコラムに書いたような目立つ場所の1階でという訳ではなく、窓面や看板などは目立った方が良いと思いますがクリニックの出入りはあまり人目につかない方が良いようで、テナントですと2階以上の上層階で、そのビルに入っただけではクリニックに行くかどうか判らないような環境、つまり少し奥まった場所に雑居性のあるエレベーターなどがベストだと思います。
また他の診療科目よりもさらにホームページや広告・雑誌などを見て来院される事が多い診療科目ですので、ある程度の投資も覚悟し場所探し同様しっかりと検討したいところです。ただあまりくよくよ考えすぎて先生が病気になってしまっては元も子もありませんので、そのあたりの管理もしっかりしつつ取り組んでいく事が大事だと思います。
コンサルタント碇
【2011/11/30】

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