これまで約200件の開業をお手伝いさせて頂いてきました。
開業時に人間関係をガッチリと構築させて頂いた先生方からは実に色々なご相談を受ける事があります。
圧倒的に多いのはご想像通りクリニックの人事の事です。クリニックで働くスタッフがほとんど女性という事を考えると致し方ない部分もあるかと思います。
ただ今回はこれ以外で最近多いご相談を紹介したいと思います。それはクリニックの移転についてのご相談です。
首都圏での開業の場合、当初は資金も信用もありませんのでファーストチョイスとしてテナント開業となるケースがほとんどですし、私どものようなコンサルタントもクリニックの経営が立ち上がるまでが難しいと言われる昨今の開業事情を背景として、最初からテナントの数倍の資金リスクを負う土地建物購入での開業を勧める事は如何なものかと思っております。
ですが実際に開業し、患者さんも付き経営的にも充分に安定した段階であれば、土地購入からのご自身のクリニック建築の構想も当然でてきてもおかしい話ではないと思います。
賃料として支払っている資金を土地建物購入資金の返済に充てる事で資産の構築にもなりますので、返済計画を立てる上ではむしろ早い段階で決断した方が有利であるとさえ言えると思います。
ただ次の問題として現在来院してもらっている患者さんに引き続き来院し続けてもらえるような立地条件でクリニックを建てられるような売り土地があるかどうかという問題が大きく圧し掛かってきます。
こればかりはご縁やタイミングが揃わなければ難しく、何年経っても出てこないというケースもよくあります。
現在借りているオーナーさんや周辺との関係などから、あまり先生が表立って動く事もできないので、私どもにご相談があるのですが、正直なところ満足のいく展開を提案できているとは言いがたい状況です。
優良な情報が患者さんからもたらされたり、突発的に売り土地が出るケースもあるようですので、そういった情報が入った際に具体的に検討できる準備が整っておらず逃してしまうという事がないようにしたいところです。
今後はこのようなご相談も多くなってくる事が予想されますので、私どもの方こそ資金計画や手続きなどの様々な知識をしっかり準備しておかなければならないと思っております。
コンサルタント碇
最近多いご相談
2012-01-31
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