早いもので今年ももう1/3が過ぎて段々と暑くなってきました。皆様も体調管理にはお気をつけ下さい。さて前回コラムの続きです。
新しい決まり事や世情によって今までの流れやシステムを変更する際にはやはり葛藤と困惑が生じます。新しい方法について否定的な捉え方をする方もいます。ですが変更や変化と言う表現は今まで慣れていた方式や培ってきた方式を否定する事ではありません。その時期の世情や技術によって今までの方式の不具合や矛盾点をより良くする為の改善、アップデートとなります。(そこに利潤が生じると色々と歪みは発生するのですが…)
例えば個人情報について以前はあまり重要視されていませんでした。地域の方々が大きなひとつの家族のようなグループのイメージでした。その後色々な観点から個人情報についての見解が変わり重要視されるようになり、クリニックの診察スタイルや動線が変わりました。これは世情と相違のある部分の改善、アップデートとなります。技術の部分ですと、やはり電子機器の発展が大きいかと思います。こちらは医療業界だけではありませんが、さまざまなものの電子化が進みました。手書きの紙カルテから電子カルテの移行、画層保管の方法、パソコンの動作速度の快適化、記録媒体・通信ネットワークなど、さまざまな範囲で変化がありました。
年々増える紙カルテの保管場所をどうするか、院長室が倉庫替わりになっていたり、待合ソファーの下を収納スペースにしたり、せっかく設置したユニットシャワーが倉庫になっていたり…。X線室付近に暗室を設けて現像機を設置したいが、排水の関係で場所が離れてしまったっり、床上げ工事が発生したり…。フィルムの保管スペースに悩んだり、掃除の際にフィルムが雪崩を起こしてしまったり…。ブラウン管のパソコンモニターが大きくて邪魔になり、配置の変更の為には受付カウンターの改造も必要になったり…。プロッピーディスクの書き込みに時間がかかったり…。FAXの紙が詰まってしまったり…。
今までの当たり前が不具合や不都合ではないのですが、今となってはやはり不便に感じてしまいます。もちろん変化した今でも、現時点での不具合はあるかと思いますが、少なくとも上記のような不具合は改善されているかと思います。
次回も引き続き変化についてのコラムを予定しております。
クリニックの設計士屋さん