さて今年も7月が過ぎ、8月になりました。7月の梅雨が明けているのか明けていないか曖昧な時期の段階で午前中から30℃を超え、35℃を上回る日中の気温の日々が続いております。以前のコラムでも少し書きましたが日本の四季を24くらいに分類するとこの時期は「酷夏」とかになりそうですね。夜も気温が高いので水分補給やエアコンを利用しながら就寝するなど熱中症対策だけではなく、電車や施設などのエアコンが効いた空間での温度差にも対策をとって体調管理はしっかりしていきたいと思います。
前述しましたが、今年は7月の段階から異常なほど暑い日が続いております。もちろんクリニックなどでは室内でエアコンを利用しているかと思いますが、室外にあるエアコンの室外機の件で注意事項を説明したいと思います。エアコンの室外機は通常屋外に設置されています。テナントの条件にもよりますが、屋外の同じ階の設備バルコニーや他階や屋上の室外機置場などが建物で準備されている事が多いかと思います。建物裏側などの日陰になるスペースであればいいのですが、屋上など陽当たりが良い場合に室外機が熱せられてしまい運転に不具合が出てしまう場合があります。外気が35℃でも直射日光の下でなおかつ室外機が密集して空気の流れが無い場合、室外機自体の温度はかなり高温になってしまい、正常な運転ができなくなったり故障してしまう事があります。メーカーによると45℃を超えると不具合が発生しやすくなるとの事です。実際、7月にエアコンの効きが悪いとの連絡を受け屋上の室外機を確認したところ50℃以上になってしまっていたクリニックもありました。室外機の置場は建物側から指定される事が多く、なおかつ管理上の問題で屋上への出入りができない為、テナント側で水を撒いたり屋根を設置する事は難しく、建物の管理会社やオーナー様に相談して対応策を検討して頂いております。この件は医療モールとして複数のクリニックが入居している施設で、その複数のクリニックからの要望だった為、オーナー様も前向きに対策をご検討して頂けました。人や動物だけではなく、建物や施設設備にも熱中症対策が必要ですね。ただ、一般のテナントの場合ではこのような対策は難しいと思われ、これから気温が上昇していく事を考えると建築側でも室外機置場の考え方を改めなければいけない状況になってきているかと思います。
ゲリラ豪雨や猛暑、豪雪など日本の四季は徐々に変化してきておりますので建物側も対応していく必要を感じます。
まだまだ暑い日が続きます。クリニックの方だけではなく工事作業員の方も熱中症対策をしっかりと。
クリニックの設計士屋さん