前回に引き続き本体指定業者(B工事業者)との協議についてです。
内装の図面や工事区分をもとに協議を重ねてBC工事の行う作業内容のすみ分けを確認します。その次に具体的な工事金額、見積を確認しなければいけません。一般的にはこのタイミングそれぞれの業者から工事見積書が提示されると思います。金額と工事内容を精査しましょう。ここで発生しがちな問題点としてB工事金額が予想を上回る点が挙げられます。B工事区分としてスプリンクラー等の消防設備が含まれる事が多く、内装設計に基づいて配置計画が成されており、工事金額の圧縮には内装の設計から変更を伴い必要があります。着工まで時間が無かったり、建築申請上で設計図の確定期限まで時間が無かったりするタイミングでは調整が難しくなります。可能であれば事前におおよその概算金額を提示してもらうか、早い段階でBC業者の協議を進めて金額を提示してもらいましょう。また、見積書は工事内容だけではなく、それぞれの器具や作業費が適正価格であるかもしっかりと精査しましょう。
3月の時点ですが新型コロナウィルス感染防止の影響が建築業界にも及んでいます。現実的に医療関係者や建築作業の方々はテレワークで対応などできるわけでもなく通常と同じように勤務しているのですが、入手困難な部材や機器が発生しています。エアコンや建具部品、ウォシュレットの部品、照明機器の一部など中国からの輸入部品を含む製品で納期の見通しが立たないものがあります。いつまで、いつになったら、と回答できない状況となっております。機器については代替品での提案となりますな、場合によっては工事期間の延期も視野に入れなければいけません。現在近々の工事を予定している方は早めに業者との確認をお願いします。
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