10月になり気候は秋めいてきてはおりますが、まだまだ暑い日もあり体調管理には気をつけないとならない日々が続いております。今回は今年の夏を部分的に振り返りたいと思います。
今年の夏は例年にも増して湿気の多い気候でした。その影響もあり空調機からの水漏れのトラブルが続出しました。空調機は基本的に冷房使用時に空気中の湿気を集めて排水配管や外部に放出するのですが、ドレン(排水)エラーが多く発生しました。エラーの原因としては空調機内の排水を集めるドレンパンの汚れの付着、ドレンパンから排水を吸い上げるドレンポンプ内の詰まり、ドレンポンプ以降の排水配管の詰まりがありました。具体的にはドレンパン部分に汚れやカビが発生し液体がドロドロしたスライム状になってしまい、ドレンポンプで吸い上げが正常に行われない為に漏水してしまったり、ドレンポンプでスライム状の排水を吸い上げてしまいドレンポンプ自体が詰まってしまったり、排水配管が詰まってしまったりでした。湿気が多い気候の場合、排水量も増えますので漏水のトラブルの頻度が上がってしまいます。もちろんドレンパンが清潔で排水の吸い上げが正常に行われる状態でしたら問題は無いのですが、今年はカビの発生が多いと感じました。原因のひとつとしておそらくは去年から冷房使用時にも換気対策として窓を開けた状態だった事も考えられます。換気を行うと常に新しい外気が室内に入ってくる為、部屋内の調湿が行われれずに湿度の高い空気の中での冷房運転となります。そのような状況だとドレンパンに常に水分がある状態となり夜間などの空調を使用していない時間帯(とは言え熱帯夜なので気温は高い状態)にカビが繁殖しやすくなっていたのかと考えられます。そのカビが秋、冬、春と増殖してしまい、今年の夏の空調機排水トラブルの原因になっているかと思います。もちろん原因はこのひとつでは無く、様々な要因もあるかとは思いますが、カビの繁殖を防ぐ為にも空調機の清掃は定期的に行った方が良いです。暑さが落ち着いたこの時期に分解洗浄までは行わずとも、フィルターとドレンパンの清掃をご検討下さい。費用のかかるものですが、空調機が故障してしまう方が痛手となります。是非ご検討下さい。
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