「オンライン資格確認について」

今年も早いもので残すところ2ヵ月になりました。今のところ感染症については少し落ち着いておりますが、冬に向けての患者数増加、また、インフルエンザの感染数の増加も懸念されております。今まで通りの感染予防対策を心がけるようにしたいと思います。

 

さて今回のコラムはオンライン資格確認についてです。すでに厚生労働省保険局より案内はあったかと思いますが、オンライン資格確認(以下 オン資)の設備を令和5年3月31日までに完了させる事になっております。マイナンバーカード認証用のカードリーダー、専用のパソコンを導入し、インターネットを接続する必要があります。上限はありますが、補助金も設けられておりますので現場のクリニックの設備内容によって負担金額が発生しない場合もあります。もちろん設備状況によっては負担金額が発生しますので事前に調査・確認が必要となります。次の項目では一般的な確認方法と注意点を説明します。

 

一般的なクリニック(電子カルテ使用・インターネット光導入済み・電話会社NTT)がNTTのオン資スタートパック(税込約36万円)を申込した場合を例として説明します。補助金上限が約43万円ですので基本は全額が補助金対象になります。

まずは受付にカードリーダー、専用パソコンを導入します。こちらの機器もパック内に含まれます。パソコンにはインターネットを接続する必要がある為、配線の有無の確認が必要となります。日程を調整してNTTが事前調査を行います。受付にインターネット接続用の配線が無い場合は配線工事方法などの確認も必要となります。事前費用や配線工事費については補助金対象となりますが事前調査費用はスタートパックの費用に含まれているので配線工事が必要無い場合は追加費用は発生しない事になります。その他で費用が発生する場合として電子カルテとの連動設定費用や必要であればカードリーダーを置くための受付カウンター改造でしょうか。

電子カルテメーカーやネットワーク管理会社によってはNTTとのやりとりの代行をも行っている営業もいるようなので一度問合せをしてもいいかもしれません。少し注意が必要なのが、契約している電話会社がドコモ光やソフトバンク光やOCN光などNTT以外の場合です。NTTに問い合せをしても情報が出てこない場合があります。その際は契約している通信業者に確認された方がいいでしょう。また、電子カルテメーカーによってはNTTのみの対応となる場合もありますので事前に契約している通信業者の確認、電子カルテメーカーへの確認が必須となります。

また、既存のクリニックではなく、現在工事中や開設前のクリニックの場合は医療機関コードが無い為、申込みができません。医療機関コードが発行されてからの手続きとなる為、開院時に設置が間に合わない場合もあるのでご注意下さい。そもそも機器の納期が間に合っていない現状もあるようですが…。

 

事前に確認しておけば手続き自体は難しいものではありませんのであわてずにご準備頂ければと思います。

 

来月はもう12月ですね。再来月はもう…

重ねてにはなりますが、今まで通りの感染症対策をとりつつ体調管理には十分お気を付け下さい。

クリニックの設計士屋さん

2022-10-31