4月25日より緊急事態宣言が発令され、大型連休中の営業自粛や移動自粛となりました。とはいえ、通勤の電車や日中の街中の人出が目に見えて減少している様子もなく、結局は各個人の感染拡大防止の意識によるのもだと痛感しております。
さて、コロナ感染症日本だけではなく世界各地で猛威を奮っております。前回のコラムでは手洗器等の自動水栓の供給が不足しているとお伝えしました。今回のコラムでは木材の供給不足についてお伝え致します。先にも記述したとおり、コロナ感染症は世界各地に影響を及ぼしており、日本で使用されているベニヤ材の加工国にも影響を及ぼしております。材料の伐採や加工の工場の稼働低下が発生しており、生産できるベニヤ材が減少しております。もともと日本では使用木材にはJIS規格(日本工業規格)の基準を満たした製品を使用することがほとんどです。ベニヤ材も同様に規格に準ずる製品を加工、日本へ輸出しておりましたが、工場の稼働が低下しており規格に準ずる製品加工より規格外の製品加工がメインとなり、日本以外の国に輸出されているようです。それにより日本に入ってくるベニヤ材が大幅に減少している状況となっております。
実際クリニックの内装工事ではあまりベニヤ材を使用しないのですが、テナントの床が下がっていたり、配管の都合で床を上げる工事が必要な場合はベニヤ材を使用する事になります。その場合面積にもよりますが、大量にベニヤ材を使用する事になりますので材料の不足が発生する可能性が高くなります。4月中頃より供給が低下しており、輸入ベニヤ材ではなく、日本産の針葉樹のベニヤ材での代用も検討されていますが、どちらにしろ5月以降はかなり不足する事が見込まれます。施工会社側は2~3ヵ月先の契約していない工事の材料や保管場所の確保が難しい点もありますが、工事を予定されている方は材料の確保が可能かを確認された方が良いでしょう。
クリニックの設計士屋さん