「新築の物件に入居する際の注意事項12」

 明けていましておめでとうございます。
もうすでに2月になっておりますが、今年1回目のコラムとなります。
 前回までで基本的な工事は完了し、医療機器の搬入や保健所の検査までをご説明しました。指摘事項や是正が無ければ開院に向けての準備となります。

⑧建物引渡し
 全体工事が完了し施工会社からオーナーに建物が引き渡されます。この段階からオーナーの所有物件となり、一般的には賃貸もスタートになります。前回の医療機器の搬入や保健所検査等は本来であれば引渡し後になります。その場合、工事完成から引渡しまで期間が空いてしまい、開院のスケジュールがずれてしまう可能性も出てきます。事前に引渡しの条件等を確認しておきましょう。

⑨開院準備
 建物が引き渡され、クリニック区画を使用できるようになりましたら、いよいよ開院に向けての準備になります。この段階まできますと設計会社や施工会社でお手伝いできることは殆どありません。ですが、実際に診察を行うイメージで動線の確認、スタッフとの連携確認、什器備品などの搬入を行い、いろいろな事が具体的になりますので問題点などにも気付く段階になります。もし問題点があるようでしたら早めに設計会社や施工会社に相談しましょう。

⑩開院
 いよいよ開院です。ご開院おめでとうございます。ここからは先生とスタッフの方々の範囲となります。

 一般のテナントと比べて新築の物件の場合はだいぶ前段階から決めなければならない事が多く、入居を決めてからだいぶ時間が経っているかと思います。しかしながら各要所でしっかりと確認を行えばその分準備の時間が多く確保できる利点もあります。準備の段階で協力業者に任せすぎずに頼りながらひとつひとつ確認していきましょう。

 さて、今回で「新築の~」は終了となります。長々と失礼致しました。次回はもう少し短めのコラムになるかなと思います。ありがとうございました。

クリニックの設計士屋さん

2021-01-31