ブランドイメージをつくる

今回は、ブランドイメージ=ロゴマークや医院名、イメージカラーについてお話したいと思います。
 ロゴマークは、展開される全アイテムの基準となり「医院の顔」としてビジュアルで記憶にとどめますので、こだわりをもって作っていただきたいです。漠然とどのようなマークにしようと考えても難しいと思いますが、だいたい5つのパターンに分ける事ができます。まず1つは、診療部位や医療器具をモチーフにしたマークです。循環器であればハート、呼吸器は肺、眼科は目、整形は骨、皮膚科はすべすべな肌のイメージで卵など考えられますが、臓器はリアルに表現すると生々しいので適度に簡略化することをお勧めします。医療器具は、聴診器や内視鏡、額帯鏡などが多いです。2つ目は、最近特に多いですが、植物や自然をモチーフにしたマークです。花や葉っぱ、樹木、太陽、雲などは性別や年齢を限定せず、幅広い層に受け入れやすく、親しみやすさを感じさせます。ただ、インパクトはやや弱いので、何らかの特徴を持たせて、医院の概念を強調するとよいでしょう。3つ目は、動物やキャラクターです。やはり小児科や耳鼻咽喉科などに多いですが、体形に特徴のある動物は、見た目にインパクトがあり覚えてもらいやすいことや子供からファミリー層にひろく親しまれます。ご自分の飼われている動物をマークにする先生もいますが、内科などの場合は小児科や動物病院と間違われないよう注意しましょう。4つ目は、イニシャルや文字をマークにするケースです。医院名の頭文字(英字)を変化させて利用しますので、医院名を想起させつつ、記憶に残す効果が期待できます。時にはひらがな一文字をマークで利用することもあります。5つ目は、エンブレムや紋などを利用するケースです。伝統性や信頼性、権威を示すのに効果的です。形が複雑になりやすいのでデザイン作成時に注意が必要です。その他として、地域の特徴あるもの、橋などの建造物や自然、地域名から連想できるものをイメージすることもありますし、あと、お子様が描いた絵を持ち込まれる先生もいます。以上のように大きく分類できますが、ロゴマークは開院後もずっと使用していただく医院の顔となりますので、先生の目指す医院のイメージにあったマーク選びをお勧めします。
 次に医院名ですが、先生のお名前や地域名を選ばれる方が多いです。親しみやすさやイメージがわくという部分では、最も適していると思います。お名前でも最近はひらがな表記をするケースが多いです。地域名も駅前であれば○○駅前クリニックなどにすれば、場所もイメージできます。専門性を強調するために、○○循環器内科クリニックや○○泌尿器科・皮膚科クリニックなど診療科目を名前の一部に表記すると科目をアピールできます。また、耳鼻咽喉科で、「みみ・はな・のど」を広告面に記載したいなどの要望をいただきますが、体の特定部位の表記は不可ですので、「みみ・はな・のど○○○○クリニック」と保健所に申請をして許可されれば正式な名前となりますので表記可能となります。(逆に表記しなければならない)ただ、名前が長くなってしまうため、看板などスペースの限られた広告面では、文字が小さくなるなどデメリットもあります。また、ホームページや名簿などは“あいうえお”順に並ぶ事がありますので、参考にしてください。医院名もずっと使用していきますので、熟慮していただきたいと思います。
 最後にイメージカラーについてです。ロゴマークとの兼ね合いもありますので、マークの形状を考慮して決めていくケースが多いですが、内装の壁やソファーの色とあわせるのも一つの方法です。青や緑、茶系を使用することが多いですが、科目によっては、オレンジ・黄・ピンク・紫なども効果的です。また、医療ビルでの開院の場合、他医院と同色や類似色にならないよう事前にお調べする事をお勧めします。医療ビルでなくても医院近辺の店舗の看板色なども考慮するとよいでしょう。
 このようにブランドイメージをつくる為に決定することがたくさんありますが、先生の目指す医院のイメージや対象とする患者さま、地域性などを考え末永く愛されるブランドを作っていただければと思います。
ちょっと太めの広告マン

2012-04-30