「定期メンテナンス、日々のメンテナンスについて」

今年も早いものでもう7月、1年の半分が過ぎました。気温も右肩上がりに上昇して夏本番になったらと思うと気が重くなります…。熱中症対策、水分補給、体調管理には十分にお気をつけ下さい。

 

今回は開院後のメンテナンスについて簡単にご説明したいと思います。2年ほど前ですが、とあるクリニックですが内装工事が完了し、無事に開院しました。患者様も順調に増えてきており安心しておりましたが、近くに行った際にご挨拶も兼ねて伺ったところ、いろいろと気になる点がありました。後述致しますが日々のメンテナンスを行なっていない様子でした。このままですと診察はできていても来院される患者様に良い印象を持って頂けないかと思い、、注意喚起も含めてコラムにさせていただきます。

 

確認した内容としまして下記になります。

・空調機(エアコン)の清掃
  開院後1年間エアコンの清掃、フィルターの清掃を行なっていない。
  フィルターが埃で目詰まりしており、風量が弱くなっている。

・換気扇の清掃
  空調機と同様に清掃を行なっていない。

・机の裏などのコンセントに埃が溜まっている。

・ドアなどの金物が緩くなっておりグラついている。

・床材の汚れ。

・壁紙の傷、剥がれ。

・流し台や手洗器の水量の弱さ。
  水栓フィルターの目詰まり。

・ロールスクリーンの生地のほつれ。

・その他たくさん…。

 

基本は定期的なメンテナンスや日々の確認により対応できる事柄がほとんどでした。クリニック様によると気にはなっていたが不便はなく後回しにしていたとの事でした。新診察優先でも良いのですが、患者様の印象も大切にしないと今後の来院数にも関わってきます。どちらが大事、ではなく、両方大切な事だと認識頂くようご説明しました。とくに空調機や換気扇については空調効率や電気料金にも影響がありますし、埃などは最悪火災発生も考えられます。クリニックの内装は完成したら、開院したら終わりではなく継続して使用する施設として定期メンテナンスが必要なものだと認識いただきたいと思います。内装引き渡し時には、施工会社にメンテナンスの方法やトラブル発生時の連絡先を確認しておきましょう。とはいえご自身のクリニックですからクリニックの内装についてメンテナンスは施工会社、メーカー任せではなく院長先生やスタッフでもある程度できるようマニュアルなどがあると良いでしょう。金物の緩みなどはドライバーひとつで締め直せますし、水栓金具のフィルターなども清掃は簡単にできます。ロールスクリーンの生地もほつれないような使い方も少し気をつければ可能です。餅は餅屋と言いますが、調理したり食べるのは購入した本人になります。専門的な部分は専門業者に依頼する方が良いですが、ある程度のメンテナンスは行えるようにしておいた方が良いでしょう。ご自身のクリニック、私が働いているクリニックという意識を持った方が患者様にも気持ちよく来院していただけるクリニックに繋がると思います。これから開院を予定しているクリニック様も「ご自身のクリニック」という意識、責任、愛着を持って頂ければと思います。

 

クリニックの設計士屋さん

2024-06-30