開業のスタイル(ビル診)

都心を中心に最も主流となっているのがビルテナントを賃借しての開業となります。
理由としましては、資金面で土地の取得や建築費などの莫大な初期費用を抑える事ができ、もし万が一、個人事業主である先生に交通事故等不測の事態が起こったとしても、ご家族や保証人に対してのリスクを最小限にする事ができます。
(これから開業を検討しておられる先生に縁起でもない話をして恐縮ですが、考えておかなければならない大切な事だと思います。)
これまで勤務医だった先生が特に大学病院でのご勤務であれば自己資金がそれほど潤沢にあるとは限りませんので、この開業スタイルが主流となるのは当然といえば当然だと考えられます。
もちろんデメリットもあります。建物が自分の物ではありませんので、賃貸借契約書に則ったルールを守らなければなりません。
当然、他の賃借人にも迷惑を掛ける訳にもいきません。
オーナーさんとの良好な関係を維持する事も大切になります。
駅前など場所が良ければそれなりに高額な賃料を掛け捨ての形で支払い続けなければなりません。
ですが、やはり新規開業という事であればリスクは少なくと考える先生方が多いようです。
そこで将来は土地を購入し建築からの診療所を視野にいれ、地域を考え賃貸で開業し、その開業がうまくいった際に近隣の土地を取得し、移転するのも方法のひとつだと思います。
その頃には実績もつき良い条件で金融機関も相談に乗ってくれますし、なによりも患者さんの認知も進んでおりますので比較的安心して移転する事もできます。
このような方法も最初の開業がうまくいかなければ実現しませんので、目標の一つとして考えると良いかもしれませんね。
コンサルタント碇

2006-08-22