開業のスタイル(建築診療所)

さて今回は開業のスタイルについて書きたいと思います。土地を購入しクリニックを建築する。テナントを借りてビル診にする。立ち上がりの不安とコストを抑える為に継承案件で開業する。等々様々な開業のスタイルがあると思います。
まずは、その開業スタイルを確定してから取り掛かった方が効率的な動きが出来ます。
内科や整形外科のように患者層が比較的お年寄りが多く、また開業希望地が地方になると、建物から診療所の方が安心して来院できるという地域も多く、地方に行くほど車社会の傾向が強いので駐車場も必要になります。そこで問題になるのが資金計画です。もともとその土地を所有しているのであれば別ですが、土地購入からとなりますと、建築費も含めて一般のテナント開業の3倍~5倍の資金が必要になります。
特に駅前や商業地域になると土地購入の資金が莫大になり、さすがに景気が上向きになったとは言え、新規開業でそれほどの借り入れをする事は難しく、また現実的に返済額も大きくなりますので、より慎重に検討しなければなりません。
そこで、別の方法として考えられるのが、土地を所有しているオーナーに土地を借りるという方法があります。見た目は建築診療所とかわりませんので地域に根付きやすく、必要資金を格段に抑える事ができます。ただ、テナント等に比べて物件が少なく、場合によってはオーナーを説得するところからになりますので手間と時間が掛かるという難点があります。また、土地は借地として比較的安くで借りれたとしても建築費が掛かってきますのでビル診よりは初期費用が掛かります。
ですが、建物がご自身の物で他のテナント等に気兼ねせず経営できるという魅力は大きいと思います。
私も農家の並ぶ幹線道路沿いを1件1件飛び込みで「土地の有効活用に興味はありませんか。」と言う触れ込みでまわった事がありますが、なかなか根気の要る作業でした。幸い、医療機関という事なら話を聞こう。というオーナーさんに巡り会え建物まで建ててもらった事もありますが、本当に幸運だったと思います。
次回はビル診について書こうと思います。
コンサルタント碇

2006-07-26