眼科(概要)

今回からは眼科についてのご説明をしていきたいと思います。眼科のクリニックは前回までの耳鼻咽喉科と同じように、一般の内科とは異なる動線計画、部屋の配置になります。

※必要な部屋

一般の眼科クリニックの主な部屋、スペースは下記に挙げられます。

・待合室
・受付
・診察室
・検査室(明室、暗室)
・処置室
・消毒室
・フィッティングスペース
・トイレ
・バックヤード(院長室、職員休憩室、収納等)
・手術室(白内障や緑内障の手術を行う場合)
・回復室、更衣室(手術室を設ける場合)

このあたりでしょうか?必要な部屋やスペースについては、どのような診療方針の眼科クリニックを開設するかによって変わります。

※診療方針

ひと口に眼科クリニックと言っても診療方針によって特色が変わってきます。一般の眼科疾患の診察を行い、子供から成人、高齢者の患者様を対象にするクリニックや、それに加えて白内障や緑内障の手術を行う場合、もしくは手術をメインに考えるクリニックもあります。他にも眼鏡やコンタクト等の医療機器販売対応をメインに考えているクリニックもあります。少し語弊があるかも知れませんが、内科が呼吸器や消化器等、それぞれの専門を標榜してクリニックの特色を出す事と同じように、眼科にもクリニックの特色が求められるようになってきていると感じます。どのような診療方針の眼科クリニックにするかによって、開院する地域や立地、スペースも異なります。一般の眼科であれば35から40坪程度が多いでしょうか?手術を行う場合はプラス10から15坪程度が必要になります。開院を考えられる際はクリニックの特色や診療方針を含めて検討していきましょう。

今回は眼科全体の概要についてご説明させて頂きました。次回からは各スペースの内容についてになります。

さて、早いものでもう師走なんですね。次回は年明けになります。昨年はトイレのご説明で年をまたいでしまいましたが、今年は大丈夫でしたね。
偏りのある考えもあるかと思いますが、あくまでもひとりの設計士の見解として、ご参考にして頂けましたら幸いです。読んで頂いている先生方、機会を下さったNステージ様、ならびに関係者の皆様に感謝申し上げます。
来年も宜しくお願い申し上げます。

クリニックの設計士屋さん

2015-11-30