「照明の色温度について」

4月になり新生活をむかえた人達も多く、クリニックとしては新患も見込める時期となります。来院された患者様に居心地良く診察を受けていただけるよう、クリニック内の清掃方法やスタッフの対応など改めて再確認しましょう。

さて、今回のコラムは照明の色温度についてです。色温度と言うのはランプの色合いの事で、K(ケルビン)が単位となります。数種類の色温度がありクリニックの各部屋において適した色があります。以前の白熱灯、蛍光灯の電球からLED電球に変わり色温度の種類も増えました。
電球色(2600〜3250K):オレンジ色
温白色(3200〜3700K):黄色と白色の中間
白色(3800〜4500K) :白色
昼白色(5000K)    :白色
昼光色(6500K)    :青っぽい白色
が一般的な種類となります。
待合室などリラックスする空間は電球色や温白色、診察室室や処置室、検査室などは昼白色や白色の照明が好まれます。もちろん内装のイメージに合わせて選定しますのでグレーや白色を基調とした待合室などは電球色、温白色よりは白に近い昼白色の照明の方が内装材が映えます。またカウンセリングなどリラックスさせたい診察内容ですと電球色や温白色を選ばれた方が良いでしょう。ただ、診察時に顔色や皮膚の色などを確認する科目の場合は電球色や温白色ですと診断がしづらくなってしまう為白色系の照明を選定された方が良いでしょう。部屋の照明については調光タイプにしたり間接照明を設けたりして様々な演出ができます。照明器具がLED化した事により低消費電力で長寿命の製品も増えましたので以前より間接照明などの演出も行いやすくなりました。新規でクリニックを計画されている方、改装工事をご検討の方もご参考にしていただければと思います。

4月からは医療従事者もそうですが建築関係も働き方改革により職人が確保しづらくなる状況が予想されます。できるだけ余裕を持ったスケジュールをご検討頂ければと思います。また次回のコラムも宜しくお願い申し上げます。

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2024-03-31