今回のコラムは「科目について」をひと休みさせて頂きます。
本来は短い論評などを「コラム」と言うのですが、書きたい事がありあまりすぎまして、つい力が入ってしまい、長いコラム(?)となってしまっておりました。今後は改善して「コラム」をお届けします。(お約束はできかねますが。)
今回は最近クリニックの開院をお手伝いする上で感じた事を書かさせて頂きます。
■クリニックのコンセプト
クリニックの科目や方向性、地域を考慮しプランを決め、デザインや仕上を決定していくのですが、先生や奥様に時間の余裕が無く、「おまかせで」と言われる事があります。もちろんイメージ等を伺った上でご提案をするのですが、あくまでも設計士の作品では無く、先生のクリニックですから一緒にどのようなクリニックにしたいかを検討し、吟味してひとつひとつ決めていくような共同作業が必要だと感じます。今後何年も地域に医療を提供する場所になるのですから、完成前でも先生にもできるだけ思い入れをもって携わって頂きたいと思います。
先生ご自身のコンセプトを反映させたクリニックを一緒に創り上げていきましょう。
■工事費用について
以前開院のお手伝いをした先生のお知り合いの先生の話です。開院に向け内装工事に入っているのですが、工事会社から当初提示した金額に加え追加費用がかかるとの話があったようです。プランや工事内容には変更が無く、単純に作業員の人件費が上がるとの事です。理由としては震災復興やオリンピックに向けて作業員が不足しており人件費がかさむとの事のようです。
たしかに長い目で見ますと前述の状況となっており、以前と比較しても人件費が多くかかり、今後も上がっていく時勢となっております。ただ、今回のようにクリニックの内装工事はおよそ1~02ヶ月間であり、建築工事のように1年以上の長い期間ではありません。工事中の変更によって金額の増減はあるものですが、物価の変動や人件費の急騰が直接影響するとは考えにくい部分です。
このような話はあまり聞かないケースですが、前もっての見積金額に何が含まれているか、含まれていないか、金額の追加の可能性があるかを確認された方が良いでしょう。
さて、今回は予定通り「コラム」になっておりましたでしょうか?次回も「コラム」であるように力を入れてお届けする予定です。よろしくお願いします。
クリニックの設計士屋さん
「コラムとは?」
2016-04-30
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