開業を知らせる

開業を知らせるには、広範囲に正確な情報を効率よく、わずかなコミュニケーションの機会を的確に活用することが重要です。
 最も適している媒体は、新聞の折り込みチラシやポスティングです。折り込みチラシは、一部あたりのコストが非常に低廉で、費用効率のたいへん良い手法です。紙面に開院日・内覧会日・診療科目・診療時間・休診日・電話番号・URL・交通の案内・地図・院長挨拶など基本情報を記載し、他のクリニックと違う特徴などあれば記載しましょう。色数やサイズによって金額が変わってきますので、ロゴマークや記載する内容のボリュームなど考慮する必要があります。4色フルカラーになるとかなり費用がかかりますので、2色刷りくらいをお勧めします。サイズも折り込みチラシはB版が基本となりますが、他のチラシと差別化をはかりA4などのサイズにするとインパクトがあります。配布数は、地域や診療科目で診療圏が異なりますので個別対応となりますが、一般的に半径2㌔前後、40,000部~50,000部が一つの目安となります。折り込み日は、他のチラシが多い金曜日や土曜日は避け、内覧会前の水曜日や木曜日がお勧めです。近所のスーパーの売り出しチラシなどの折り込み日がわかれば同日にあわせると効果が高いと思われます。
 次にポスティングは、リーフレットを作成して各戸のポストへ直接配布する手法です。単独で配られるため、到達率が非常に高く、また、受け取った人の反応も早く、効果を実感しやすいのが特徴です。リーフレットは、チラシに記載した内容の他に診療科目の詳細やクリニックの設備、院長の所属学会、略歴など内容を充実させてクリニックの情報を正確に伝えます。開院日や内覧会日を削除したリーフレットも同時に作成して開院後にクリニックに置いていただくと持続した効果も期待できますし、印刷費もお得です。外観や内装、院長の写真など掲載するとよりアピールとなりますが、リーフレット作成時までに工事が完了していないと難しいので、その場合はチラシなどとイメージを統一して作成することをお勧めします。配布は丁目単位で可能ですので診療圏にあわせた配布地域を自由に選べます。ただ、配布率は7割程度となり、大規模マンションなどで投函禁止の場合もありますが、折り込みチラシと同時期に組み合わせて行うことで、到達率を高める効果が期待できます。配布数はポスティングの人件費が折り込みチラシより割高になりますので、より診療圏に近い半径1㌔前後、10,000部~15,000部くらいが目安となります。日程は、折り込みチラシの前後に実施にすることをお勧めします。
 他に開業を知らせるアイテムとしては、名刺やクリニックカード、診察券などがあります。名刺は、最初に目に触れるアイテムでもあるため、シンボルマークなどを正確に表記し、裏面に地図や診療時間など記載してアピールしましょう。名刺と同じようなイメージで、開院日を記載したクリニックカードも用意して現在の患者さまや知人に配布することも有効です。診察券は将来にわたって患者さまやその周囲の方に、クリニックの情報や好印象を与えられるアイテムです。
 このように、積極的に開業を知らせることにより、内覧会に多くの方に足を運んでいただき、クリニックをPRすることができます。無駄に多くの宣伝をする必要はありませんが、開院時の広告は大変重要ですので、的確に効率よく開業を知らせることをお勧めします。
ちょっと太めの広告マン

2012-06-30