アフターコロナ

やっとコロナの感染者数も減少し、緊急事態宣言も解除になる方向となっております。ですが引き続き手洗い・消毒・マスクなど感染対策は行っていきたいと思います。さて、今回のコラムはコロナ禍が建築業界に与えた影響の一部についてになります。

初期のころから部品不足の為ウォシュレットなどの衛生器具の入手が困難になりました。その後は手洗器などに使用する自動水栓が不足となりました。製品や材料を輸入に頼る日本の建築業界は海外での工場の停止や稼働ラインの減少の影響を受けやすい業界です。ウッドショックと言われる木材不足もあり、まだまだ供給不足となっております。9月中頃からは照明器具や空調機の納期が2ヵ月以上かかるなど、建築工事期間に納品できない状況も発生しております。新規開業の場合のほとんどは内装工事が完了してからのオープン日を決めるのではなく、オープン日に合わせて内装工事期間のスケジュールをたてます。機器の納期に日数が見込みよりかかってしまうと全体のスケジュールにも影響が出てしまいます。内装工事を始める予定の方は内装業社に再度スケジュールの確認をした方が良いでしょう。
また、10月より様々な建築材料が値上りします。天井や壁の下地材、石膏ボード、木材、壁紙や床仕上材、配線材料など20%前後の値上りとなります。20%となりますと事業計画上でも見逃せない値上り幅となります。工事会社によっては建築工事の見積条件にも著しい物価の変動があった場合は再見積となると記載されている事もあり、今回はその条件に当てはまるかと思われます。機器の納期に確認と同様に建築費用についても再度確認が必要となります。

正直なところコロナ禍がある意味一過性のものであの世界的な体育祭が終われば落ち着いてくるものだと楽観視しておりました。コロナの感染者数は減少傾向となっておりますが、建築業界の影響についてはまだまだこれからが正念場だと痛感しております。以前のようなスケジュール感、費用感で考えずにその時々の状況で考えていきたいと思います。

クリニックの設計士屋さん
【2021/09/30】

2021-09-30