郊外は都市部と比較した場合に、バスや電車などの交通網が少なく、車で移動が欠かせなくなっています。
そこで医院の物件探しの際には自動車で通院される方のことを重視する必要があります。
では車で通院される患者さんに利用しやすい物件選びの条件をポイントを踏まえ幾つか説明いたします。
第一ポイント 物件に面している道路を確認すること
道路には大きく分けて、
・国道・産業道路などの幹線道路
・地域住民が通勤や買い物に利用する生活道路
があります。
自動車利用のお客さんを対象としたスーパーや飲食店などは幹線道路での出店が多くみられます。
しかしながらクリニックの場合は、地元の人が利用するような生活道路での開業が理想的と言えます。
一見、幹線道路の方が交通量も多いので良いかと思われがちですが、対象とする患者さんは生活道路を利用する地域の方々だからです。
また生活道路は一般に幹線道路のように道幅がないので、診療圏が分断されないというメリットもあります。
しかし、クリニック開業に適した物件が幹線道路にしかない地域もあります。
その場合でも生活道路と幹線道路が交差する角地や裏側が生活道路に面していれば物件の後ろに居住地域を構えていることになりますので、候補物件になるかと思います。
第二ポイント 走っている自動車から確認できるか
普段から交通手段として利用している自動車から見えないと、いざ病気になった時に医院があることを思い出せないと思います。
私達も物件を探す際には自動車に乗りながら空き物件を探す手法も取っており、簡単に見つかる物件ほど流行るというのは本当のことです。
もちろん医院の看板以上に建物自体が見えて、入りやすい雰囲気をアピールする必要もあります。
第三ポイント 駐車場の出入りのしやすさ
出入りがしやすい駐車場でなければ運転に自信がない方には敬遠されますし、また駐車スペースもゆったり取れるに越したことはありません。
そこで意外なポイントとして、「右折で入りやすい」ことが重要になってきます。
具体的に右折で入りやすい理想の条件とは、物件の2面以上に道路が接している角地であることと、角地でない場合でも至近距離に信号があり車両が減速や途切れる場所になります。
物件に面している道路は時速50km/h以下で自動車が通行しているか。実際に車で走ってみてどれだけ認識できるか。
患者さんが多く来院する時間帯に実際に右折をしてみて入りやすいか。
検討されている物件がありましたら、この条件もひとつの参考にしてください。
全ての条件が揃った理想な物件にはなかなか出会うことは難しいかと思いますが、ぜひ根気よく探してみると意外に見つかるものです。